くまのパディントン(マイケル・ボンド 作、松岡享子 訳、ペギー・フォートナム 絵)

 こんなにかわいかったんだ、としみじみ考えながら読みました。子どもの頃も読んだはずのパディントン。そのころは、パディントンがしでかす失敗にハラハラドキドキしながら読んだ気がするのですが、今読み返してみると本当に可愛い、失敗なんて言えないような失敗ばっかりで、周りの人だって誰も気にしていないし。子どものころのほうが一時が万事、おおげさに受け取りすぎていたのかも?

くまのパディントン

くまのパディントン

 

 さしえもとっても愛らしいです。表紙の、上目遣いのパディントンがたまりません。そして、パディントンって名前に反して、ペルーからやってきたクマさんだったんだ。すっかり忘れていました。最初は敬語で遠慮がちなパディントンが、だんだん家族にうちとけて、一員となっていく過程を見守るのも楽しいです。

 近所に住むグルーバーさんの「お十一時」にお呼ばれして、ココアといっしょに菓子パンを食べたり、おしゃべりしたりしている様子もすてき。